メールでのお問い合わせはこちら

2012年 12月 10日

払い込みがあったことを証する書面とは…

2012年 12月 10日

この「払込みがあったことを証する書面」とは、みなさまもご存知のとおり、出資財産が金銭である場合に、その出資がされたことを証明する書面のことをいいます。

会社法では、発起設立の場合、会社設立時の出資者である発起人自らが払込み先として定めた銀行、信託会社、信用金庫等の金融機関を払込み取扱い場所として、発起人は設立時発行株式の引受後、遅滞なく、その出資額の全てを拠出しなければならないと規定しています。

この払込み取扱い場所への出資とは、いったい「誰の口座に」、「誰が」、「どのタイミングで」行うべきなのでしょうか。

まず、「誰の口座に」ということが間違いの多いところです。

設立する会社名義の口座と考える人が多いのですが、会社名義の口座は会社の設立手続きが完了し、定款、会社実印の印鑑証明書、その実印を金融期間へ持参して初めて開設できるものですのでここでは不可能です。

正解は、「発起人のうちの一人の個人名義口座」ということになります。

例えば、発起人がAとBの2名で、唯一の取締役がCである場合、AとBはA又はBどちらかの個人口座に2人の出資金全額を入金しなければならないのですが、多くの人は会社の設立時の代表取締役であるCの口座に入金してしまうのです。

これは原則としてはOUTです。

このケースでのCは会社の設立後は代表取締役としてあらゆることに責任を持つこととなっていきますが、会社の設立前においては、何の権限も持っていないのです。

尚、原則としてと言いましたが、もし誤ってCの口座へ入金してしまい、設立前に再度やり直すことができないという場合、発起人の全員(ここではAとB)がCの口座へ入金することを認め、Cへ委任状を出すことができれば、法務局は受け付けてくれることとなっていますが、委任状を用意する物理的な時間により手続が遅滞する可能性もありますので、この点には十分に注意していただければと思います。

次に「誰が」ですが、これは「発起人」です。

ここでの疑問点は、例えば、発起人としてA、B、C、Dの4人がいて、それぞれが25万円ずつを出資し、資本金を100万円とする会社を作る場合に4人がそれぞれ自分の名前で入金をしなければならないのかというものです。

答えは、そのようにしても良いですし、4人のうちの代表者がまとめて100万円を入金する方法、50万円を2回に分けて入金する方法等でも良いのです。つまりは総額の100万円が出資されたことが分かれば法務局はOKでその他の部分は審査しないというわけです。

このようなことで良いわけですから、通帳の預り金額の欄には、出資者の名前どころか、ATM、預入れ、振込等どのような表示が出ていても問題はなく、極端な例では、全く設立とは関係のない人の名前が表示されていても手続きは通ってしまうのです。

最後は「どのタイミングで」ですが、これは少し分かりづらいかもしれませんが、「発起人が定めた日以降」ということになります。

先ほど、発起人は設立時発行株式の引受後、遅滞なく、その出資額の全てを拠出しなければならないと会社法には規定してありますと言いましたが、この発起人が割当てを受ける設立時発行株式とそれと引き換えに払い込む金銭の額(出資額)が決定された日が「発起人が定めた日」にあたります。

このことが定款に記載されれば定款の作成日があたりますし、発起人の同意書にて定められればその同意書の日付ということになり、その日以降設立日までであればいつでも良いこととなります。

以上の点にお気をつけいただきながら、出資金の入金手続きを行っていただくということになります。

それでは、次にどのようなステップを踏めば、「払込みがあったことを証する書面」となるのでしょうか。

法務局では、この書面として、以下の2つのどちらかの方式を採ることとしています。

(1)払込取扱銀行等が作成した払込金受入証明書

(2)払込取扱銀行等に払い込まれた金額を設立時代表取締役が証明する書面に、払込みがなされた口座の預金通帳の写しや取引明細表を合綴したもの

(1)については金融機関に作成してもらうために手数料もかかる等の理由から実務では先ず採用されていません。

司法書士の人は100%の率で(2)の方法を採っています。これは費用もかからず、時間の面でも合理的だからです。

(2)について簡単に説明しますと、出資金が入金された発起人の口座の通帳のコピーに表紙を付けて、設立時代表取締役が会社の実印を押印して証明するというものです。

それでは、このコピーとはどこの部分を撮れば良いのでしょうか。

(1) 表紙

(2)1ページ目(金融機関名、本支店名、口座番号、口座名義人が表示されたページ)

(3) 払い込まれた事実が確認できるページ
の3ページです。

そして、法務局の審査ポイントは、
(1)口座名義人が発起人であるか
(2)国内で銀行免許を受けている金融機関であるか
(3)払い込まれた日付が早すぎないか
(4)金額が出資額として定められた額に合っているか
です。

こうして、このコピーに表紙を付けて設立時代表取締役が押印して証明したものが「払込みがあったことを証する書面」となるわけです。

実績紹介

設立までの流れ

大田区・品川区・川崎市を中心にお客様をサポートしております。東京都・神奈川まで対応しております。ご気軽にご相談ください。

会計情報サイト

相互リンク